「爽やかに　夏を乗り切る」【看護師による健康コラム】②

①体臭について
体臭の原因は、主に汗や皮脂が皮膚常在菌によって分解され、酸化することによって発生します。ですから基本は汗や皮脂の量をコンロトールしたり、除去したりすることが大切になってきます。現代人の多くは汗腺の働きが低下しています。「良い汗」はすぐに蒸発して皮膚に残りませんが、汗腺のろ過機能が低下していると塩分やミネラルなどの身体に必要な物も汗と共に出ていってしまいます。こうした「悪い汗」は蒸発しにくく、雑菌が繁殖しやすくなります。
対策としては、汗の吸収、蒸発を助けてくれるタイプの肌着を身に付ける、こまめに着替える、汗を拭くなどがあります。汗が最近によって分解されるまでには1時間以上かかります。その前に拭きとる事が大切です。また、この時乾いた布で拭いてしまうと、体温が下がらないためよりいっそう汗が出てしまいます。おしぼりや市販の汗ふきシートなどを利用して拭くと、「良い汗」と同じように気化熱で体温を下げてくれるので効果的でしょう。また、入浴時にも洗い方と利用する石鹸などを適切に選択することが一番です。疲れて帰ってきてシャワーで済ませてしまう場合、どうしても洗浄が不十分になりやすい傾向があります。（湯船につかると汚れが落ちやすくなります）デオドラント効果のある石鹸を利用して、脚の爪や指の間、首筋、わきの下、胸、背中などの皮脂が多い場所を中心に丁寧に洗いましょう。洗う行為は血流も促してくれるので、汚 れと共に疲れもとれるでしょう。

（つづく）