「介護離職　どう防ぐ？」【看護師による健康コラム】④完結編_今後の課題

③今後の課題
そうしたことを防ぐ為には本人、職場ともに介護に関する知識を増やしていくことが大切になります。
まず、介護休業制度は実際に家族の介護をする為に取得するものではなく、環境調整のマネジメントを行うための休みであるという認識が共有されていません。
ここで実際に介護を一手に担ってしまうと、そのまま介護離職に進んでしまうケースが多いため注意が必要です。
また、介護者は充分な情報が得られず、孤立しがちです。職場でも、そのような労働状態に対しての相談ができる相手がおらず、
そもそもどのような制度が活用できるかといったきちんとした枠組みを持つ職場自体が少ないというのも課題です。
厚生省はこうした事態を重く見、「介護離職ゼロ」ポータルサイトを設置し、情報発信を行っています。そのまま使えるリーフレットなどのダウンロードも可能です。
少子高齢化とともに、ますます介護に直面する人々は増加していくでしょう。経営者も従業員も、介護問題に正面から向き合う時に来ているのかもしれません。