山形の蔵王温泉にある宿泊施設でムスリム対応のお話を伺いました

 
2月は受験シーズン。
中高大の入試が行われ、春がだんだんと近づいてきているように感じますね。
 
東京で積雪があった日、私は山形県で雪を見ていました。
 

 
山形県旧県庁舎及び県議会議事堂（文翔館）の写真
 
山形の雪は東京と比べ物にならないくらいすごく、気温も-5℃ととても寒かったです。
 

さて、私が山形を訪れた目的は、観光ももちろん理由の一つですが、一番は、大学のゼミで山形県のムスリム対応を調査するためです。最近では、国境を越えた移動の制限が緩和され、訪日外国人観光客や日本に留学する学生の数も、コロナ前の状態に戻りつつあります。ムスリムが人口の多くを占めるインドネシアやマレーシアからの訪日客数も例外ではありません。
僕もそうですが、雪が降ることのない地域で暮らしていると、積雪地域に行ってみたいと思うこともあるでしょう。インドネシアでは、山形県が舞台となった連続テレビ小説『おしん』は、とても人気のようです。そのため、今後、山形を訪れるムスリムが増えると考えられることから、私たちは山形でフィールド調査を行いました。
 
今回はスキー場で有名な蔵王温泉スキー場に行きました。蔵王に着くと、日本語以外の様々な言語が聞こえてきました。インドネシア語を話す人もおり、東南アジアから訪れる人がいることもわかります。
 

蔵王のお店で、ムスリム対応をしているホテルがあるという情報を得た私たちは、紹介して頂いた “Lodge Scole” に向かいました。
 
ホテルに入ると、洋楽が鳴り響き、お客さんは海外出身の方がほとんどで、英語が飛び交っていたため、雪の中を進んでいたら異国にたどり着いたかのように感じました。
 

 

ホテルのウェブサイトはこちらからご覧いただけます。
https://lodgescole.com/
 
ホテルのフロントで、私たちがムスリム対応の調査をしていると伝えたところ、ホテルのオーナーの方が私たちを快く迎え入れてくださいました。
 

 

ムスリム対応について尋ねると、食事を提供する際には、豚肉を含まない料理の用意に加え、ムスリム用のお皿に盛り付けているとのことです（ムスリムの中には、豚肉やアルコールに触れた食器などを避ける方もいます）。さらに、こちらのホテルでは礼拝マットやメッカの方角を示すコンパスを置いています。ムスリムのお客さんに、礼拝マットを貸し出したところ、とても喜ばれたようです。
 
イギリスに滞在経験のあるオーナーはもちろん、スタッフは皆、英語で対応をしてくださいます。ホテルには14カ国の紙幣に対応した両替機も設置してあり、海外からいらっしゃった方と一緒に蔵王温泉を訪れる際にも、心配ありません。
 
ホテルでは、自家製のジャムやチーズケーキも販売しており、とても美味しそうでした。
 

 
ムスリム対応に加えて、こちらのホテルではペットを連れて宿泊ができるようです。
ホテルは、スタッフの方々が親切で、心も落ち着く、とても素敵な空間でした。
 
蔵王温泉に行かれる際には”Lodge Scole” の宿泊を検討してみてはいかがでしょうか。
 
ホテルでとても興味深いお話を伺っていたところ、私の班の調査は時間切れとなりました。
 
本来ならば、たくさん写真をあげるべきなのですが、末端冷え性の私には、極寒の中、手袋を外して写真を撮ることは不可能でした。。。こちらは唯一撮影した温泉宿の写真です。
 

 
寒い日が続きますが、お体に気を付けてお過ごしください。
アッサラームアライクム